マンチェスター博物館は、人類の歴史や自然史に関するコレクションを有し、年間40万人以上の来館者を迎える博物館である。工費1,500万ポンド(約26億6000万円)の改装を経て近年再オープンしたウィットワース美術館は、公園内に位置し、国際的にも重要なアートコレクションを持ち、独自性の高い展覧会を実施すると同時に教育の機会を提供している。マンチェスター博物館およびウィットワース美術館が展開するラーニング・プログラムは高く評価されており、これまでに「クロア・アウォード」はじめ数々の賞を受賞している。現在博物館は宝くじ基金から50万ポンド(約8,870万円)の資金提供を受け、社会的に孤立した人々を対象に、市全域でのボランティア・プログラムを主導。またウィットワース美術館は“ 参加” と“ウェルビーイング”をテーマに、公園を舞台に、アート、自然、そして人々をつなぐ方法を模索する新しいプログラム「カルチュラル・パーク・キーパー」を立ち上げた。
マンチェスター博物館 Webサイト(英語)/ ウィットワース美術館 Webサイト(英語)
Age Friendly Manchester Culture Champions
マンチェスターの高齢者を対象にしたボランティアベースでのアンバサダー制度。マンチェスターの高齢者の方々がより文化芸術に接する機会を増やすため、120人を超えるカルチャー・チャンピオンが、同世代の仲間に向けた活動を計画、主導、発信する。
Coffee, Cake and Culture
認知症患者とその家族や介護者を対象に、博物館訪問をフルサポートする月例プログラム。
コーヒー・ケーキ・カルチャー映像(日本語字幕付き)
Dementia friendly museum / gallery training programme
来館者に携わるスタッフを対象にしたトレーニング・プログラム。
Museum Comes to You
認知症支援組織などとのパートナーシップにより、マンチェスター博物館のコレクションを介護施設やコミュニティの人々が集う場に持ち出して、地域社会の人々が触れる機会を提供するアウトリーチ活動。
Age Collective seminar
エイジフレンドリー・ミュージアム・ネットワークに関わるチームとMICRA(Manchester Institute forCollaborative Research on Ageing)とのパートナーシップにより、研究者、臨床医、政策立案者、ミュージアム職員、高齢者とその介護者が参加し、セクターの垣根を越えてオープンに話し合う場を提供。エイジ・コレクティブ(現在は「エイジフレンドリー・ミュージアム・ネットワーク」と改名)は大英博物館が主導するパートナーシップであり、ミュージアムが高齢者の人々により開かれた場になることを目指している。
Treasure Box
認知症の人々とその介護者向けに組み立てられたモンテッソーリ教育に基づくプログラム。これはマンチェスター博物館のアウトリーチ活動の一環をなし、同博物館の貨幣コレクションのオブジェやイメージを取り込んだ対話型の活動になっている。