ワークショップ:気候変動における日英研究協力の更なる発展を目指して(英国・ニューカッスル)2019年12月2日~4日
12月2日から4日の3日間にわたり実施された今回のワークショッププログラムは、RENKEI参加大学における気候変動分野の研究者らの協働で企画されました。参加者は、英国気候変動委員会メンバーやニューカッスル市議会の気候変動アドバイザーらを含む多数の関係者から研究の展望と政策課題についての知見を深める場を設け、議論を行いました。
いわゆる典型的な学術会議とは違い、社会科学、自然科学双方の分野から研究者を集い、気候変動に関する議論を双方の知見を出し合ったものとなったことは特筆に値すると言えます。また40名に及ぶ参加者は、ジェンダーバランスにも配慮しつつ、研究者のみならず大学院生も含む広い層にわたるものであった点も特徴的でした。それぞれの専門性に配慮したグループ分けを行い、より深い議論がなされる意義深いセッションとなりました。
2018年に東京で実施した第一回RENKEI気候変動ワークショップの結果からすでに特定された6つのサブテーマに基づいて、数時間のセッションであったにも関わらず、各ワーキンググループが非常に質の高い提案を出すに至りました。参加者からは、「自分のコンフォートゾーンから押し出してもらう非常によい機会となった」「非常に素晴らしい機会であった、我々はとてもよい議論を行い今後の連携を推進しうる強い結びつきのあるチームを形成することができた」など本会合を高く評価する声も上がりました。提案を行った7チームの中から2チームを選出し、5000ポンド(約70万円)の研究シードファンドの支給が決定し、今後このプロポーザルに基づく研究を具体的に進めることとなりました。
今般のワークショップは共同研究を創出することが主たる目的でしたが、実施後にとったアンケートでは、日本側の65%、英国側の85%が今後ともに研究を進めたい共通課題を特定した、と回答、また日本側の76%、英国側の69%が今後更なる協力を行いたいと思える研究者に出会えた、と回答するなど、会の目的は達成されたと考えられます。
また回答から、参加者からにとって当ワークショップへの参加は良い刺激を得る機会となったことも確認でき、次回2020年6月の京都大学におけるワークショップへも強い参加意欲を示す研究者もいました。
お問い合わせ: renkei@britishcouncil.or.jp