ブリティッシュ・カウンシルはロンドン交響楽団(LSO)と協働し、オーケストラをはじめとする文化芸術機関と多様な地域社会の新しいかかわり方を模索するプロジェクト「Discovery for 2020」を、2018年より展開しています。

プロジェクト1年目となる2018年は8月~9月にかけてLSOの3名のメンバーが来日し、専門家向けのトレーニングや、一般向けの音楽づくりワークショップを行いました。

2018年8月22日~23日の2日間はLSOのアニマトゥール、レイチェル・リーチが、日本のオーケストラ団員や音楽家など合計12名を対象に、スキルトレーニングを実施。参加者は地域コミュニティ向けのクリエイティブな音楽づくり(教育プログラム)を実践するためのアプローチや手法を学びました。

その後、トレーニングに参加した日本の音楽家のうち3名がLSOの団員と協働。一般公募で選ばれた小学校3年~6年生の子どもたちや、ジュニアオーケストラの子どもたち、障害のある子どもたち、老人介護施設に入居する高齢者たちなど、年齢や音楽経験もさまざまなグループに向けたクリエイティブな音楽づくりワークショップを6回にわたって実施し、のべ58名が参加しました。

各ワークショップでは、2018年LSO来日公演のプログラムでもあったモーリス・ラヴェル作曲『マ・メール・ロワ』の楽曲の中から「眠れる森の美女」「パゴダの女王レドロネット」「美女と野獣」を題材に、参加者が曲づくりに取り組みました。また一部の参加者は、2018年9月29日にサントリーホールで行われたLSOの本公演にあわせ、その成果を約80名の聴衆の前で発表しました。

 

日本のオーケストラ団員や音楽家を対象にスキルトレーニングを行うロンドン交響楽団アニマトゥールのレイチェル・リーチ
日本のオーケストラ団員や音楽家を対象にスキルトレーニングを行うロンドン交響楽団アニマトゥールのレイチェル・リーチ。
障害のある子どもたちが通う墨田区の「キッズサポートりま」でのワークショップの様子
障害のある子どもたちが通う墨田区の「キッズサポートりま」でのワークショップの様子。「綺麗な旋律のメロディーをつくろうというよりも、子どもたちが今こういう音を出したいという気持ちをレイチェルさんが引き出してくれた」(施設長の佐々木さんからのコメント)
小学生やジュニアオーケストラの子どもたちとの音楽づくりの様子
小学生やジュニアオーケストラの子どもたちとの音楽づくりの様子。最初は緊張気味だった子どもたちも、だんだん音楽家や他のお友達と打ち解け、積極的にアイディアを出してくれました。
墨田区の高齢者施設「ろうけん隅田秋光園」での音楽づくりワークショップの様子
墨田区の高齢者施設「ろうけん隅田秋光園」では、参加者から笑顔あふれる歓迎を受けました。参加者の方からは「どんなことをするのか心配だったけれど、とても楽しかった」「機会があればまた参加したい、その時までに英語を勉強しておきたい」とコメントいただきました。
2018年9月29日のサントリーホールでの最終発表の様子
9月29日のサントリーホールでの最終発表の様子。「子どもたちの創造性を感じられる素晴らしい内容でした。自由にやるところ、きっちり合わせるところ、メリハリある構成を演じ分けているところに感心しました」「クラシックやオーケストラは難しい技術ばかりを追求するものではなく、誰でも身近に演奏を楽しめるということがわかりました」(オーディエンスからの感想)

最終発表 開催概要

主催:ブリティッシュ・カウンシル
共催:すみだトリフォニーホール
特別協力:ロンドン交響楽団
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団アーツカウンシル東京
協力:KAJIMOTO、株式会社鈴木楽器製作所

2018年のプロジェクトに参加した日英の音楽家

レイチェル・リーチ(ロンドン交響楽団 アニマトゥール/作曲家)
ヨースト・ボスディック(ロンドン交響楽団 副主席ファゴット奏者) 
ポール・ミルナー(ロンドン交響楽団 主席トロンボーン奏者)
東瑛子(バイオリン奏者/アンサンブル・おっとっと)
磯多賀子(ヴィオラ奏者/東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団)
磯野恵美(フルート奏者/東京文化会館ワークショップ・リーダー)

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