ストリートワイズ・オペラによる音楽ワークショップおよびフォーラム(2015年2月開催)

ブリティッシュ・カウンシルは、音楽を通してホームレスを支援する英国のアート団体「ストリートワイズ・オペラ」を日本に迎え、2月18日(水)~22日(日)、大阪・釜ヶ崎の人々を対象にしたワークショップや、音楽家に向けたトレーニングなどを実施しました。

ストリートワイズ・オペラのワークショップリーダーでバリトン歌手のロバート・ギルドンは作曲家の野村誠氏とコラボレーションし、釜ヶ崎の人々を対象にしたワークショップを開催、その成果を「釜ヶ崎オ!ペラ」で発表したほか、社会的弱者の人々を対象にした音楽ワークショップに関心のあるオーケストラの楽団員や音楽関係者に向けて実践的なトレーニングを実施しました。

また、ストリートワイズ・オペラ代表のマット・ピーコックは団体の活動やロンドン五輪の際に制作し大きな話題を呼んだ作品「With One Voice」などを日本の方々に紹介し、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて日本におけるホームレスを取り巻く活動や文化芸術の持つ可能性について関係者と議論を深めました。

釜ヶ崎の人々を対象にしたトークおよびワークショップ

  • 釜ヶ崎芸術大学でのトーク / ワークショップ
    日時:2015年2月18日(水)、19日(木)、20日(金)
    会場:太子会館老人憩の家
  • 釜ヶ崎オ!ペラ
    日時:2015年2月22日(火) 
    会場:西成区民センター

主催:大阪市立大学
共催:NPO法人 こえとことばとこころの部屋(ココルーム)
特別協力:ブリティッシュ・カウンシル
助成:平成26年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」*

音楽家へのトレーニング

日時:2015年2月18日(水)
会場:センチュリー・オーケストラハウス

主催:ブリティッシュ・カウンシル、(公財)日本センチュリー交響楽団、大阪市立大学 
助成:平成26年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」*

大阪市立大学の人材育成事業「アートの活用形?」でのレクチャー

日時:2015年2月19日(木)
会場:船場アートカフェ

主催:大阪市立大学
特別協力: ブリティッシュ・カウンシル
助成:平成26年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」*

*  この事業は、平成26年度文化庁「大学を活用した文化芸術推進事業」の助成を受けて大阪市立大学が行う「社会包摂型アートマネジメント・プロフェッショナル育成事業:アートの活用形?」の一環で実施されました。

プロフィール

ストリートワイズ・オペラ

ホームレスの人々が、オペラをはじめとするプロフェッショナルで質の高い音楽作品の制作に携わることを通じて、彼らがより前向きに社会と関わりを持てるようにし、また一般の人々のホームレスに対するイメージをポジティブに変えていくことを目的に設立された英国のアート団体。ホームレス支援者やプロの音楽家と協働し、英国各地でホームレスの人々を対象とした音楽ワークショップを定期的に実施するほか、ホームレスの人々とプロの音楽家のコラボレーションにより大規模な作品の制作を行っている。さらに、イングリッシュ・ナショナル・オペラやスコティッシュ・オペラほか芸術団体を対象にしたトレーニングも展開し、社会的弱者である人々を対象にした参加型の音楽ワークショップを運営できるリーダーの育成も行っている。一般の人々のホームレスに対するイメージをポジティブに変えていくことにも大いに貢献しており、2002年の設立以降、その取組みがメディアでも数多く取り上げられるなど、英国内外で高い評価を受けている。2012年にはロンドン五輪に合わせて開催された大規模な文化プログラム「ロンドン2012フェスティバル」の一環として、ロイヤル・オペラ・ハウスで英国各地のホームレス総勢300名が参加した作品を上演し、大きな話題を呼んだ。

マット・ピーコック
ストリートワイズ・オペラ チーフ・エグゼクティブ

歌手や音楽ジャーナリストとして活動する傍ら、ロンドンのホームレス支援センターでケアワーカーとして働き、2002年にストリートワイズ・オペラを設立。以来、音楽を通じてホームレスの人々がより前向きに社会と関わることを目指し活動を広げている。2004年から2005年まで、クロア・リーダーシップ・プログラム(英国の文化リーダー育成プログラム)に参加。2008年、英インディペンデント紙が選出した「英国をより豊かな国にするために貢献している100人」の一人に選ばれる。現在、アートと社会をつなぐ非営利団体「ピープル・ユナイテッド」の理事を務めるほか、ロイヤル・オペラ・ハウスの教育部門のコミッティにも参加。また、ゴードン・ブラウン元首相の著書「Britain's Everyday Heroes」のなかで、英国で活躍する社会活動家30名の中の一人として紹介される。2011年に大英勲章MBE受勲。2013年にはイブニング・スタンダード紙が掲げる「最も影響力のある1000人のロンドナー」の一人として選ばれた。日本では、2009年9月に大阪・釜ヶ崎および横浜・寿町においてワークショップを開催し、注目を集める。

ロバート・ギルドン
バリトン歌手

マンハッタン・スクール・オブ・ミュージックおよび英国オールドバラのブリテン・ピアーズ・スクールなどでクラシック歌手としての教育を受ける。8年前よりフリーランスとしてストリートワイズ・オペラの公演に参加すると同時に、定例のワークショップにリーダーとして参加。オールドバラ・エデュケーションにおいて14歳から18歳の若者たちを対象にしたクリエイティブワークショップなどに従事。ロンドン・フィルハーモニック・オーケストラでも楽団員と元ホームレスの人々とともに作品を作るプロジェクトに参加。現在は、クラシカル・オペラ・カンパニーとともに、モーツアルトをテーマにしたプロジェクトに携わっているほか、ルーク・スタイルズなど英国の現代作曲家とのコラボレーションも行っている。