By ブリティッシュ・カウンシル アーツチーム

2020年 08月 19日 17:00

エディンバラでは8月のフェスティバルシーズンに合わせ、世界の閣僚および文化政策立案者が一堂に会する「エディンバラ国際文化サミット(Edinburgh International Culture Summit)」が隔年で開催されています。サミットは、ロンドン五輪が開催された2012年に、エディンバラ国際フェスティバルおよび英国政府、スコットランド政府、スコットランド議会、ブリティッシュ・カウンシルのパートナーシップによって立ち上げられ、これまでに4回開催されてきました。

通常であれば第5回目となる2020年も世界各国の文化大臣や文化政策関係者、アーティストがエディンバラに集まり意見を交わすはずでしたが、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、今年はサミットの形態がデジタルに移行。「スペシャル・エディション」と題して2020年8月22日(土)~26日(水)の期間、オンラインで開催されることが決定しました。

【映像:(上)サミット開催に向けた日本の萩生田光一文部科学大臣からのメッセージ
(下)エディンバラ国際文化サミットのディレクター、ジョナサン・ミルズからの挨拶】

2020年のテーマは「文化が持つ変革の力(The Transformational Power of Culture)」。サミットには広範な分野と地域の有識者が参加し、それぞれの経験やアイディアを共有しながらパンデミックの文脈における文化の力とその役割を考察します。なかでも次の3つのエリアに焦点を当て、映像、ポッドキャスト、ウェビナーを通して議論が進められます。

  • 文化と教育(Culture and Education)
    教育の姿は今後どのように変わるのか?文化的に豊かな経験が、人間の共感性、実行機能、創造性などの能力におよぼす影響について調査研究が進んでいます。コロナ後の世界の創造において重要となるこれらの能力を、教育と芸術機関がいかに連携し発展させていくかを議論します。
  • 文化と社会的一体性(Culture and Social Cohesion)
    物理的距離の時代、芸術はどのように人々をつなげ、希望を生み、回復を手助けできるのか?パンデミックはすべての人に影響を与える一方、格差や不平等も浮き彫りにしています。こうした問題に取り組むアーティストや専門家を交え、危機において芸術が発揮する力と、コロナ後の世界創造における文化セクターの役割を考察。国際協力や異文化理解の重要性を紐解きます。
  • 活力ある地域社会における文化(Culture in Vibrant Communities)
    人々の生活が一変し、これまで日常的に接してきた物理的な構造物や空間とのつながりが薄れる現在。私たちの暮らしから何が欠け、それを維持するためにはどのような政策、資金、インフラが必要なのでしょうか。都市の将来やそのデザイン、文化空間の捉え方を再考し、美術館・博物館や劇場などの文化施設が今後どのように信頼を築き、文化を維持していくかを考えます。

2020年8月24日(月)~26日(水)には上記の3つのエリアに沿ったウェビナーが予定されています。公式サイトで参加申し込みおよび事前の質問を受け付けているほか、収録映像が後日同サイトにアップされる予定です。

  • 2020年8月24日(月)現地時間17:00「活力ある地域社会における文化」
  • 2020年8月25日(火)現地時間17:00「文化と教育 」
  • 2020年8月26日(水)現地時間17:00「文化と社会的一体性」

このほか公式サイトでは世界各地でパンデミックの課題に取り組む文化大臣たちの声も紹介される予定です。最新の情報は公式サイト(フッターの「Sign-up to our newsletter for all the latest news and information」)よりニュースレターに登録し、受け取ることができます。最新のディスカッションにぜひご注目ください。

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