和歌山県高野町は、「中学校卒業時に、すべての子どもが、自分のことやふるさと高野町について英語で話せるようになる」ことを目標にしています。その目標の実現に向けて、高野町とブリティッシュ・カウンシルは協働で、小中9年間の英語教育推進事業を実施しています。

高野町の小学校では、音声中心の指導により児童の英語力が着実に伸びており、6年生の子どもたちは自分のことを話せるようになっています。また小中連携の観点から、読み書き指導も段階的に取り入れています。子どもたちからは「スラスラ言える」「英語が楽しい」そして「英語が読める」という感想が聞かれます。

この新しい英語教育の概要を、動画(3分15秒)でご紹介しております。こちらよりご覧ください。

高野町の取り組み

音声や語彙の重視、音とつづりの関係、記憶のしくみなど、信頼性の高い科学的根拠を取り入れ、カリキュラムと教材開発を行いました。小中接続を円滑にするため、読み書きの力を系統的に育てる「シンセティック・フォニックス」を取り入れています。これは児童生徒の学習意欲の観点からも重要です。

また、教師は効果的で実績のある指導テクニックを共有しています。学級担任の英語指導に対する理解が深まり、授業をリードできる教員も増えました。小中ともに、授業力と自信を高め、自律的に授業改善を続けられる教師集団づくりに取り組んでいます。 

児童・先生方からの声

プロジェクト開始から4年が経ち、次のような声が寄せられています。

■児童

  • 「みんなと一緒にやって上手になってきた。ゲームがない時でも英語は楽しい」
  • 「ペアで会話したり、クイズを出し合ったりして、楽しく覚えられる」
  • 「フォニックスを学習して単語を読めるようになり、発音が良く分かった」
  • 「英語を読んだり、書いたり、聞き取ったりするのは面白い」

■研究主任

  • 「以前は『できていなくても楽しくできれば・・・」と考えていました。けれども今は、『足場がけをすることで、すべての児童が目標を達成することができる。それが児童の意欲や楽しさにつながる』と、英語の教え方や考え方が変化しました」

■学級担任

  • 「研修を受けたり、授業を行ったりすることで、英語の授業をどのようにすればよいのか分かり、英語指導への不安が消えていきました」
  • 「教えてもらった指導法やレッスンプランに基づいて授業ができるので、迷いなく授業が行えます 」
  • 「スモールステップのため、児童がつまずきやすいところを予想でできるようになり、支援しやすくなりました」

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