語学の得意な人でも―実のところ、たとえ英語が母語だとしても―イギリスのアクセント、方言、そしてスラングは、初めは難しいかもしれません。
これは自然なことです。少し練習すれば、すぐに新しい音や単語に慣れるでしょう。
公式な言語
イギリスでは英語が話されていますが、それだけが公式な言語ではありません。他にも以下のような言語があります。
- ウェールズのウェールズ語
- スコットランドのゲール語とスコットランド語
- 北アイルランドのアイルランド語とアルスター・スコットランド語
- イングランド、コーンウォールのコーンウォール語
これらの言語は、英語とは大きく異なるものとして発達し、共通の言葉はほとんどありません。それぞれ美しい音で、どこからか聞こえてくるとうれしいものです。主にその地方で話されていますが、多くの若者が学校で第二言語として習い、復活しつつあります。
留学生もそれらの言語を学ばなければいけないという意味ではありませんから、心配はいりません。イングランド、北アイルランド、スコットランド、そしてウェールズ、どこに行っても、主要言語は英語。人々は流暢な英語を話します。
でも、もし、これらの言語に興味を持ったら、学習材料はたくさんあります。たとえば、ウェールズ語なら Learn Cymraeg、スコットランドのゲール語なら Learn Gaelic のWebサイトを見てみましょう。
国際言語
イギリスでは、これらの言語の他にも、多くの言語を耳にするでしょう。ロンドンだけでも、300以上の言語が話されているのです! 移民だけでなく、毎年何百万人もの学生、観光客、ビジネス目的の訪問者が、世界中から訪れているからです。
アクセントと方言
アクセントとは、人それぞれの発音の違いです。イギリスでは、いろいろなアクセントが聞かれます。近くにある都市でも違いがあります。たとえば、リバプールとマンチェスターは、車で1時間ほどの距離にありますが、アクセントは全く異なります。
方言とは話し方のパターンのことで、特定の地域ごとに異なり、使われる言葉やフレーズに反映されます。同じ事象でも、地域それぞれの言葉で表現されます。たとえば、ロールパンには、このような呼ばれ方があります。
- バップ(内陸部、北部)
- バーム・ケーキ(ランカシャー)
- コブ(東ミッドランド)
- バッチ(コベントリー)
- ブレッド・ケーキ(リーズ)
- マフィン(北西イングランド)
- ティー・ケーキ(ヨークシャー)
これらのアクセントや方言に慣れるためには、イギリスのテレビを見たり、ラジオを聴いたりすることがおすすめです。BBCの音声マップで、地域ごとの会話を聞くこともできます。でもいちばん良い方法は、周りの人が話す言葉を聞くことです。もし話している言葉がわからなかったら、遠慮せずに聞いてみましょう。
スラングとストリート・トーク
スラングは、正式ではない言葉やフレーズです。たとえば、「Thank you(ありがとう)」と言う場面で、「Ta(タ)」や「Cheers(チアーズ)」と言ったり、「What’s on TV?(テレビで何を放映しているの?)」の代わりに「What’s on the box?」と言ったりします。
英語の歴史
英語には、イギリス特有の歴史が反映されています。正式には、英語は5世紀にアングロ・サクソンの来訪によってもたらされた西ゲルマン語であると考えられています。11世紀のノルマン人による征服の時にフランス語が持ち込まれ、その後何世紀にもわたって他からも多くの影響を受けています。
イギリスで使われている日常の言葉の起源を探れば、イタリア語、スペイン語、スカンジナビア語のようなヨーロッパ言語、さらにはアジア、アフリカ、アメリカの言葉に行きつくでしょう。
ビル・ブライソンの「Mother Tongue(母語)」は、とても興味深くそして面白い本で、侵略、旅、移民、ファッション、テレビの発明によって、英語がどのように形成されてきたかを知ることができます。
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