Playable City のイメージ画像
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Beto Figueiroa/TragoBoaNoticia 2014

「遊び」を通して都市と人が出会うグローバルなイノベーションプラットフォーム

世界人口の半数以上が都市で暮らす現代、都市が今後どのように成長、変化、そして繁栄していくかが大きく議論されています。こうした未来の都市についての対話は、主に政策や技術革新に焦点を当て、市民や文化にはあまり触れていません。しかし、都市の一部である「人」の行動を変えていくことも、都市を管理するソフトウェアプラットフォームを変えることと同等な価値があるのではないでしょうか?

英国ブリストルのメディアセンター、ウォーターシェッドが2012年に立ち上げたPlayable City®は、“Play(遊び)”を通して都市を思いがけない驚きの交流が溢れる場所に変え、人と人、人と都市のつながりが強い未来の都市ビジョンを提案する、グローバルなイノベーションプラットフォームです。都市に創造的にアプローチし、街の中にあるモノを利用した公共空間での共有体験を生み出し、市民同士の会話を引き出す、市民と街の間の会話が始まる楽しいきっかけをつくります。

英国では2013年よりPlayable City International Awardを展開し、創造的にテクノロジーを使い、街の公共空間を舞台に驚きと感動の体験を作り出す遊び心のあるアイデアを発掘してきました。世界中のアーティスト、デザイナー、建築家、テクノロジストのほか、創造活動を展開する人からアイデアを募り、最優秀賞受賞作品は、ウォーターシェッドに併設されているパーヴェイシブ・メディア・スタジオのサポートのもと、プロトタイプを制作し、市民が参加できるように公共空間で実装しています。

2014年以降はブラジル、ナイジェリア、ヨーロッパへと、グローバルにネットワークを拡げ、2015年には東京でPlayable City Tokyoが始動しました。

ウォーターシェッド(Watershed)について

英国で最もクリエイティブな都市のひとつとも言われるブリストル市を拠点にするメディアセンター、ウォーターシェッド。多様なアートフォームを横断的につなぎ、新しいアイデアの共有や発展を促進しています。120以上のアーティスト、クリエイティブ企業、テクノロジスト、研究者が集まるパーベイシブ・メディア・スタジオ(Pervasive Media Studio)を併設し、クリエイティブな実践と最先端の研究、最新のテクノロジーをつなぐコラボレーションにも力を入れています。

ウォーターシェッド Webサイト(英語)

Playable City International Award 過去の受賞作品

2013年 Hello Lamp Post 

第1回Playable City Awardを受賞したのは、デザイナー、デベロッパー、エンジニアで構成されるロンドンのPANスタジオと、テクノロジスト/ デザイナーのTom Armitage、コンセプトデザイナー/ 研究者のGyorgyi Galikによる「Hello Lamp Post」。テクノロジーを使い、郵便ポストや電信柱、マンホールなど、公共空間にある「モノ」を介して市民同士が会話し、地域の記憶の発見と共有を実現することで人々が自分の住む地域やコミュニティを見つめ直すことを促すプロジェクトです。2013年夏にブリストル市内で8週間にわたり実験的に展開され、25,000以上のメッセージが送信されました。3,956人の市民が参加し、市内の1,161体の「モノ」と会話しました。また、2015年春には米国テキサス州オースティン市でも10週間にわたり展開され、2,500人以上の参加者が、18,000以上のメッセージを送信して1,826体以上の「モノ」と会話しました。

Hello Lamp Post Webサイト(英語)

2014年 Shadowing

デザイナーのJonathan Chomkoと都市デザインや建築の背景を持つ英国人デザイナーMatthew Rosierによる「Shadowing」。夕暮れの街を歩いていると、突然自分のではない、何者かの影が現れ、「自分」と「影の持ち主」との不思議な交流が始まります。同じ街に住み、同じ道を行く市民間のコミュニケーションを斬新な切り口で考えた作品です。2014年秋に6週間にわたりブリストル市内の8つの場所で日が沈む夕暮れ以降に展開された際には、普段は日没以降に人が寄り付かないひったくりが発生するような場所に、このインスタレーションが設置され人が集まることで、今度は犯罪者が寄り付かなくなり、参加した市民からは、街がより安全になったという声があがりました。

Shadowing Webサイト(英語)

2015年 Urbanimals

ポーランドの都市デザイン・建築シンクタンクLaboratory for Architectural Experiments(LAX)による「Urbanimals」。街を歩いていると突然イルカやウサギ、カブトムシなどのさまざまな動物や虫が姿を現し、道行く人々を遊びに誘います。人々が日頃何とも気に留めずに行き交う場所にこうした「遊び」を取り入れることで、都市の隠れた価値に光を当てます。姿を現した動物たちは、通りがかりの人と「競争」し、触感や匂いなどの感覚や、新しい視点を通して街の再発見を促すと同時に、街と人のより創造的な関係を生み出します。

Urbanimals Webサイト(英語)

※ Playable City® はWatershedの登録商標です。

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