英語の学習において、何らかの「つまずき」を感じている生徒はいませんか?英語の音声や文字は日本語と多くの違いがあるため、「困り感」を感じる子どもは多くいます。今回の3回のオンラインセミナーでは、すべての子どもたちの学びを支援する上で必須の知識と、教師がすぐに実践できる支援方法をご紹介します。

日本語母語話者によくあるつまずき、どの教室にもいる学習障害のある子どもたち、そして指導の留意点までをテーマにした、どんな教室でも役立つ3回シリーズです。小中高の校種関係なく子どもたちを「英語嫌い」にさせないため、英語を指導する先生方にぜひご参加いただきたいセミナーです。3回シリーズですので、全回続けてのご参加をおすすめいたします(単回、2回のご選択も可能です)。

※当日のご参加が難しい方でアーカイブ録画視聴をご希望の方も、下記よりお申し込みください。後日、ご案内を差し上げます。

プログラム:

  • 第1回  ワーキングメモリと英語学習    湯澤美紀氏
    ワーキングメモリや短期記憶には個人差があると言われます。ワーキングメモリが少ないと英語学習にどんな影響があるのでしょうか?ワーキングメモリや記憶のしくみの基礎知識に始まり、英語学習、特に音声とワーキングメモリとの関係性についてお話しいただきます。
  • 第2回  学習・発達障害と英語学習   山下桂世子氏
    「英単語を丸暗記」「ひたすら書いて覚えよう」という指導を見かけることがありますが、ワーキングメモリが少ない子どもにとって、英語の読み書きは日本語以上に困難で、このような指導はあまり効果がありません。またADHD(注意欠陥・多動性障害)、自閉症などの発達障害の児童生徒が英語の授業で感じている困り感とはどのようなものなのでしょうか?
  • 第3回  子どもの「できる」を支える指導方略   山下桂世子氏
    学び方の特性は一人ひとり異なります。学びやすさの違いを踏まえて強みを生かすアプローチを採用すれば、全員ができるようになり、「英語嫌い」を減らすことができます。例えば英国の読み書き指導においては、「シンセティック・フォニックス」が高い学習効果を上げており、そこには科学的な指導方略が多く採用されています。明日から使えるちょっとした指導のポイントを、ぜひご自身の実践に取り入れてください。

日時:
2025年1月25日(土)

  • 15:00-16:00  第1回  ワーキングメモリと英語学習 湯澤美紀氏
  • 17:00-18:00  第2回  学習・発達障害と英語学習 山下桂世子氏
  • 19:00-20:00  第3回  子どもの「できる」を支える指導方略 山下桂世子氏

形式: オンライン(Zoom利用)

対象・人数: 主に小学校、中学校、高校の英語教員 60 名

料金: 無料

当日ご参加・アーカイブ録画視聴お申込: こちら より

お問い合わせ: ブリティッシュ・カウンシル 英語教育支援

講師プロフィール:

湯澤美紀

ノートルダム清心女子大学人間生活学部児童学科教授。広島大学より博士号(心理学)取得後、京都大学、英国ダラム大学での客員研究員(日本学術振興会特別研究員)等を経て現職。専門は発達心理学、保育学。著書に『ワーキングメモリと英語入門』(北大路書房)、『ワーキングメモリを生かす効果的な学習支援』(学研プラス)など。

山下桂世子

愛知県で小学校の教員(通常学級と特別支援学級)、英国でのプリスクールでの勤務を経て、現地小学校で英語を母語としない子どもへの指導、特別支援学級の主任を経験し、現在は担任補佐として通常学級で指導している。また、読み書き苦手な児童へのブースターレッスンも行う。2012年にジョリーフォニックス公認トレーナー、2013年より日本各地でジョリーフォニックストレーニングを開催、教員指導や大学で教員養成の指導に携わる。著書に『ワーキングメモリと英語入門』(北大路書房)、『はじめてのジョリーフォニックス』(監訳、東京書籍)など。英国ノッティンガム大学大学院教育学部特別支援修士号取得。

補記:フォニックスにはいくつか種類があり、「シンセティック・フォニックス」(統合型)は、非英語圏に住む非英語話者にとっても学習しやすいため、英国政府を始め採用する国が増えている。「ジョリーフォニックス」は「シンセティック・フォニックス」の一教材で、障害がある児童生徒を含め、すべての子どもに非常に学習効果が高い実績があり、指導者に高度な英語力がなくても指導が可能という事例も多くある。