テート・ブリテンと障害のあるダンサーがコラボレーション

1897年に開館したテート・ブリテンは、ロンドンのテムズ川沿いに位置する英国を代表する美術館の一つです。16世紀から現代までのブリティッシュ・アートを専門とし、ジョン・エヴァレット・ミレーによる『オフィーリア』をはじめ、ラファエル前派や初期から晩年までのターナーの作品群、デイヴィッド・ホックニー、フランシス・ベーコン、トレイシー・エミンといった現代アーティストまで、幅広い年代の英国アートを楽しむことができます。

こちらの映像作品「Dancing to Art」では、障害のあるダンサーが活躍する英国のダンス・カンパニー、コラリのメンバーが、特色あふれるテート・ブリテンのコレクションの中から、それぞれ注目の作品を、作品から触発された振り付けとともに紹介しています。

テート・ブリテンは、本動画に寄せたメッセージとして「多くの人が、テート・ブリテンの壮大な空間ではじっと静かに絵を鑑賞しなくてはいけないと感じてしまうでしょう。実際には鑑賞する上での細かいルールはありません。人々が展示空間を自由に好きなように楽しむことで何が起こるのかを示したかったのです」と述べています。

展示室を舞台にしたクリエイティブなパフォーマンスを楽しみながら、ぜひ皆さんもお気に入りの一枚を見つけてください。

メンバーの一人であるべサン・ケンドリックは、1961年にベニス・ビエンナーレ英国館代表に選ばれたビクター・パスモアによる宝石のようなこの絵画をチョイス。角張った動きで作品の中で使われている幾何学的なモチーフを表現するとともに、色の鮮やかさもダイナミックに表しました。
12年間コラリのメンバーを務めているフズニ・ハッサン(DJ)が選んだのは、 光と影のコントラストが印象的なハインリヒ・フュースリーによる「Titania and Bottom」。ダンスの中で絵画の中に登場する人物のポーズも取り入れています。

テート・ブリテン

1897年に開館したロンドンのテムズ川沿いに位置する美術館。テート・モダン、テート・リバプール、テート・セント・アイヴスとともに「テート」ネットワークの一つ。16世紀から現代までのブリティッシュ・アートを収集し、初期から晩年までのターナーの作品群などで知られている。

コラリ

英国のダンス・カンパニー。知的障害を持つダンサーが主にメンバーを務め、障害やアートフォームの壁を越えて、ツアーや参加型のプロジェクトなど幅広く活動を行っている。

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