【お知らせ】
文部科学省と英語指導力向上事業で連携
―英語指導力向上を目指し、英語教育推進リーダーを育成―
英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(所在地:東京都新宿区、駐日代表:ジェフ・ストリーター)は、文部科学省(以下、文科省)から英語指導力向上事業「英語教育推進リーダー中央研修」を委託され、全国の英語教育指導者への研修を2014年5月12日(月)より開始しました。2014年度中に、全国合計約500人の英語教育のリーダー的立場にある教員の指導力を向上させ、その指導法を日本中の先生へと波及させるという新たな研修モデルを構築します。本研修の受講者が各地域のリーダーとなって研修を行うことで、1万人規模の教員に研修を行うことを目指します。
<英語教育改革の必要性>
グローバル化が進む中、英語は日本の子供たちの可能性を大きく広げるためのツールのひとつと言えます。日本から世界へ発信するための手段のひとつとして、英語でのコミュニケーション力の強化が求められ、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催を機に、英語を用いた交流もますます増えていくと予測されます。
このような中、文科省は、2013年12月、「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」を発表し、英語教育全体の抜本的充実を図ることとなりました。今回の連携事業はその一環となります。
<世界での豊富な英語教授経験で日本の英語教育改革に貢献>
英語は常に変化しており、英語教授にもこうした変化への対応が必要です。ブリティッシュ・カウンシルは、世界約100カ国で英語教育に携わっており、世界の英語教育動向に精通し、最新の英語教授法を取り入れるなど、世界の英語教育を常にリードしています。本事業と同様の研修モデルを含む、国の教育担当省庁との協働プロジェクトを、中国、韓国、インド、マレーシア、スペインなど世界各地で実施しています。ブリティッシュ・カウンシルはこの経験を活かして、日本の英語教育改革へ貢献するべく、文科省と話し合いを進めてきました。2013年10月16日には、下村博文文部科学大臣とウィリアム・ヘイグ英国外務大臣の立会のもと、文科省とブリティッシュ・カウンシルの間に小中高等学校の英語教員研修における協働に関する覚書が交わされました。
今回の事業では、ブリティッシュ・カウンシルは、英語教授法に関する修士号相当の資格を有すネイティブスピーカーによる研修だけでなく、本事業の研修に係る教材の開発・制作も担います。世界各地で利用されている様々な教材やノウハウを基に、日本の事情に精通する英語教育の専門家が、日本の状況にあった教材および研修を開発します。
2014年度の研修対象は、各都道府県より推薦を受けた各学校段階における英語教育推進リーダー約500名(小学校200名、中学校200名、高等学校100名)です。研修期間を通じて、オンライン上で教材も提供し、指導力向上のために継続的にフォローを実施します。
<5年間で、毎年500人ずつ英語教育推進リーダーを育成>
研修参加者は、中央研修やオンライン教材により、英語の指導方法などを修得し、英語力および英語指導力の向上を目指します。中央研修修了後、各地の小学校教員や中・高等学校の英語担当教員および外国語指導助手約20~25人に対し、研修や授業・評価の改善のための指導・助言を行います。これにより、各地域の英語教育の質の向上が見込まれています。
本事業は、文科省がブリティッシュ・カウンシルへ委託するもので、1年ごとに更改が予定されており、5年間で、毎年500人ずつの英語教育推進リーダー育成を目指しています。
ブリティッシュ・カウンシルは、本事業を通し、日本のグローバル人材育成に貢献します。
研修詳細
研修会場:教員研修センター(茨城県つくば市)、国立オリンピック記念青少年総合センター(渋谷区)ほか
研修体制:研修は一回50人で、25人を1グループとし、各グループに対し英語講師2名が担当。
研修実施期間:2014年5月12日(月)~2015年3月
基本スケジュール(例):
- 第一回集合研修:5月12日(月)~16日(金)
5日間の実践のための研修(24時間):講義、演習、英語力テスト、意識調査を実施 - 授業実習:5月19日(月)~
研修参加者が所属校にて研修内容を反映した授業を実施 - 第二回集合研修:10月14日(火)~17日(金)
4~5日間の指導のための研修(24時間):講義、演習、意識調査を実施 - 研修実習:11月~
研修参加者が各地域で実施 - 文部科学省より「英語教育推進リーダー」として認証
※第一回集合研修は5月12日~、第二次集合研修は9月29日~、順次全10回(各回50人)実施する。