英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシルは、世界各地でジェンダー平等と女性・女児のエンパワーメントに取り組むプロジェクトを展開しています。高等教育分野においては2022年3月に、国や地域ごとに異なる高等教育セクターのジェンダー格差に関する調査報告「Gender Equality in Higher Education – Maximising Impacts 」を公開。ここ日本では2023年度より、高等教育セクターにおけるジェンダー平等の現状と課題に関するリサーチや、ジェンダー平等促進の取り組み事例について日英関係者との情報交換を進めています。
「高等教育セクターのジェンダー平等促進」と「総合知」
より多くの人と共に高等教育セクターのジェンダー平等促進に取り組むアプローチを探るなかで、『多様な「知」が集い、新たな価値を創出する「知の活力」を生むこと』を一つの定義とするキーワード、「総合知」に注目しました(内閣府「総合知」ポータルサイト参照)。2021年3月に閣議決定された「第6期科学技術・イノベーション基本計画」でも、科学技術・イノベーション政策における重要な観点として、人間や社会の総合的理解と課題解決に向けて、人文・社会科学と自然科学の「知」の融合による「総合知」の創出・活用が掲げられています。
新たな価値の創出に貢献する人材やイノベーションを生む高等教育セクター。そこで行われる教育、議論や研究に、さまざまなレベルでより多くの人の多様な視点が取り入れられることが、国の目指す「知の活力」や科学技術・イノベーション力の向上に貢献すると考えています。一方で、大学よりも前の段階から文理選択におけるジェンダーバイアスや、科学的知見におけるジェンダーバイアスなどが存在することに目を向けると、総合知創出・活用に向けて多様な「知」が求められるなかで、ジェンダー平等促進の視点が欠けないことが重要ではないでしょうか。
ジェンダー平等促進は総合知にどう貢献するのか?
本ワークショップでは、総合知創出と高等教育セクターのジェンダー平等促進の関連性について、日英の高等教育セクター関係者との対話を通じて理解を深めたいと考えています。株式会社フューチャーセッションズ協力のもと行うフューチャーセッション形式のワークショップを通じて、次の3点を可視化します。
- 総合知創出の日英の現状と、それに対する高等教育セクターにおけるジェンダー平等の状況
- 総合知創出に向けたジェンダー平等促進の可能性と重要課題
- ジェンダー平等促進の可能性を広げ、重要課題を解決するアプローチの方向性
ゲストスピーカーにジェンダー分野や関連領域を専門とする研究者を招き、日本と英国の研究者や高等教育セクター関係者が参加するワークショップで、日英の対話を通じて、高等教育におけるジェンダー平等促進について、一緒に考えませんか?皆さまのご参加をお待ちしています。
開催情報
日時:2024年11月29日(金)9:30 -12:00(9:15開場、受付開始)
会場:九段会館テラス(東京都千代田区)
定員:30~40名程度(要事前登録/参加無料)
対象者:ワークショップのテーマ(総合知創出、ジェンダー平等、高等教育)に関心のある日英の高等教育セクター関係者(学生、研究者、大学職員など)、政策提言者、研究助成金を扱う団体の関係者など
使用言語:主な進行言語は日本語ですが、英国の研究者も参加するため、一部英語も使用します。前半のトークセッションは日英通訳が入ります。
主催:ブリティッシュ・カウンシル
協力:株式会社 フューチャーセッションズ
ゲストスピーカー
- アリーナ・ジェンパナ / ダーラム大学社会学助教授
- 小川 眞里子 / (公財)東海ジェンダー研究所理事
- クララ・チェン / マンチェスター大学理工学部国際化責任者(ASEAN・日本・韓国担当)
- 南澤 孝太 / 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)教授
(敬称略、五十音順)
※確定次第追加します。
参加申込方法
オンラインフォーム(URL: https://bit.ly/gender-equality-29Nov)よりお申込みください。
申込期限:2024年11月25日(月)12:00 正午
※ご参加に際してアクセス面でのサポート(手話通訳や最寄り駅改札からの同行など)が必要な方はフォームからお知らせください。サポートが必要な方は11月20日(水)までにお申し込みください。
本イベントに関するお問合せ
ブリティッシュ・カウンシル 教育推進・連携部
Eメール:ihe@britishcouncil.or.jp