By Anne W

2025年 02月 21日 07:05

Teenage boy writes English composition for school, with tips from the British Council

英語を学習している生徒の多くは、ライティングに対する苦手意識があるようですが、練習を重ね、この記事に書かれているコツを身につければ、自信を持って上手な英語の文章が書けるようになります。

【British Council監修】 本記事では、英語で優れた作文(エッセイ、レポート、論文)を書くための3つの重要なステップ=「計画する」「文章を書く」「見直す」、についてプロフェッショナルな英語講師が実践的なテクニックを交えて解説します。

また、試験や勉強、仕事のために英語のライティングスキルを短期間で身につける必要がある場合は、そうしたスキルに特化した英語のクラスを受講するのが一番の近道になります。専門家による英語のライティングコースは、次のリンクからアクセスできます。

 

ステップ1:徹底的に「計画する」ことで成功への9割を達成

長年に渡る英語教育の経験がある我々は、文章を書く前に計画を立てる生徒のほうが、はるかに優れた結果を出せることに気が付きました。計画を立てるのが苦手な人も、以下のアイデアを試してみてください。

 

1. 質問を分解し、論点を明確にする

クラスの課題や英語の試験のライティングの場合は、与えられた質問に答えなければなりません。内容を計画するのにたとえ5分しか取れないとしても、計画することは役に立ちます。

まず、質問を分解することから始めましょう。通常、質問には2つまたは3つのポイントがあります(Cambridge First の3つの箇条書きなど)。あなたは質問のすべてのポイントをカバーし、それを先生や試験官に明確に示さなければなりません。その最善の方法は、それぞれのポイントについて段落を設けることです。

 

2. 英語の語彙をブレインストーミングする

特定の視点から一段落を書きたいと思っていても、計画を立て始めると語彙力が足りないことに気付くことがあります。もしかしたら、別の視点から書いた方がいいのかもしれません。英語で明確に説明できるアイデアを選びましょう。

 

3. 論理的な構成テンプレートを決める(採点者目線を配慮する)

特に試験やアカデミックなライティングでは、採点者が理解しやすい一貫した構造が必要です。作文を書き始める前に、以下の基本的な構成テンプレート(アウトライン)を決定しましょう。

セクション (Paragraph) 役割 採点者が確認するポイント
序論 (Introduction) 意見の提示(Thesis Statement)と背景の説明 質問への明確な回答、全体像の提示
本論1 (Body 1) 理由1 + 具体例・根拠 論理的な展開、適切なつなぎ言葉の使用
本論2 (Body 2) 理由2(または反対意見への反論)+ 具体例・根拠 議論の深さ、アイデアの関連性
結論 (Conclusion) 序論の意見の再強調とまとめ 説得力のある締めくくり、新たな情報を含まないこと

 

4. 言葉のかたまりを書く(アイデアの具体化)

因果関係、推測、仮説はどれも抽象的な概念であり、書きたいことを正確に書くのは難しいものです。しかし一方で、あなたの英語力を引き上げ、文法スキルの幅を示す機会にもなります。

自分の頭の中で、どのように議論を展開するかを考えてみてください。行き詰まったときは、この部分を英語で書き出してみましょう。これが、自分の考えを伝えるのに十分な英語力があるかどうかの判断材料になります。

 

 

ステップ2:計画を活かして「文章を書く」

論理的な計画を書き出しているにもかかわらず、実際に書き始めると、とりとめのない方向に脱線してしまう英語学習者を何度も見てきました。計画を念頭に置いておくことで、方向性を見失わなくなります。

1. 英語論文の序論は最後に書く(推奨テクニック)

序論の目的は、読者にこれから何を読んでもらうかを伝えることですが、まだ内容を書いていないのに、どうやって序論を書くことができるのでしょうか? 既に内容が書かれていれば、序論を書くのは簡単になります。紙に書いている場合でも、そのために数行空けておけばいいだけです。

 

2. 論文の序論と結論が一致していることを確認する

英作文やレポートの序論と結論は、本論の内容とも一致する必要があります。これについては、序論を最後に書く際にこの点を意識すること、書き始める前に自分の考えを少し深く考察することで達成できます。

 

3. つなぎ言葉(接続詞)を使用して英作文をつなげる

つなぎ言葉は「フォーマルな英語」を表現するためのものだと思われがちですが、実際には、文章やアイデアをつなげ、文章やスピーチをより明確に、より論理的にするための単語やフレーズとしても役立ちます。

表現力を高めるつなぎ言葉の具体例

機能
追加 In addition, Furthermore, Moreover, Not only A but also B
対比 However, On the other hand, Conversely, Nevertheless
例示 For instance, To illustrate, Such as, Namely
結論 In conclusion, To sum up, Therefore, All in all

英語で書くとき、「この前置詞の使い方は正しいか?」「この単語の組み合わせは自然か?」と迷うことがあります。その際、英和辞書ではなく、ネイティブが実際に使っている「用例」を検索することが最も効果的です。

  • Google検索の活用:

    • 調べたいフレーズを二重引用符(" ")で囲んで検索する。例: “approach for” ではなく、 “approach to” のほうが一般的かもしれないなど、より自然な表現が使われているか確認する。

    • ワイルドカード(*)を使って、文脈に合う単語を探す。例: “It is * to say that” (例:safe、fair、important が入ることがわかる)

  • コーパス(大規模な言語データベース)の活用:

    • 学術的な文章で使われる頻度の高いコロケーション(単語の自然な組み合わせ)を確認する。

 

ステップ3:減点されないために「見直す」習慣

英語学習者の多くは、自分が書いたものを読むことに非常に消極的です。しかし、論文を提出する前に、必ず見直しを行うことで、あなたの英作文は格段に上達します。

1. 自分が「よくするミス」に特化したチェックリスト**(必須)**

論文を読むことで、自分の文章の長所と短所を知ることができます。特に、以下にあげる間違いやすい文法項目に絞って確認することで、効率的に減点を防ぐことができます。

チェック項目 具体例
冠詞 a/an, the の欠落、不要な使用
前置詞 on, in, at, for, to の誤用 (例: on academic purpose→for academic purpose)
時制 過去形と現在完了形の使い分け、時制の一致
単数/複数 可算名詞の複数形 -s の付け忘れ
動詞 三人称単数現在の -s の欠落
主語/動詞 主語と動詞の数の一致 (The information are→The information is)

スペルや文法だけでなく、文章全体が読者にとって論理的に理解できるかを確認します。

  • 序論と結論が一致しているか?

  • 各段落のトピックセンテンス(段落の要点)が明確か?

  • つなぎ言葉が論理の流れを邪魔していないか?

 

3. ポジティブにその瞬間を楽しむ

さらに、論文やテキストを読み返すと、自分の考えをどれだけ上手に英語で説明できたかを確認できて楽しいものです。よくできた!よくがんばった!と、ポジティブにその瞬間を楽しんでください。

 

まとめ

英語の作文は、「計画(設計)」が最も重要です。計画段階で構成テンプレートを決め、必要な語彙や用例を検索し、執筆段階でつなぎ言葉を効果的に使用し、最後に自分の弱点に特化したチェックリストで見直すことで、あなたの英作文のレベルは飛躍的に向上します。自信を持ってライティングに挑戦しましょう。