2008年 11月 20日 (木曜日)

気候変動に高い意識を持って活動する若手リーダー、
「気候チャンピオン」および「気候リーダー」を募集

英国の公的な国際文化交流機関ブリティッシュ・カウンシルは(※)このたび、人類が直面する気候変動問題に高い意識を持ち、その解決や低炭素社会の実現に向けて活動する『気候チャンピオン』および『気候リーダー』を、全国で募集いたします。 

『気候チャンピオン』は、世界中で気候変動対策活動に励む若者のネットワークで、今年 5 月には 13 カ国から気候チャンピオンが日本に集まり、神戸で開催された G8 環境大臣会合で世界の若者の意見をまと め た 提 言 を 行 い ま し た 。 2007 年 に 英 国 ・ 環 境 食 料 農 村 地 域 省 DEFRA ( Department for Environment, Food and Rural Affairs)によって企画され、英国内の気候変動に対する機運の高まりに大きく寄与した若者主導の気候変動対策「クライメイト チェンジ チャンピオンズ」のグローバル版である『気候チャンピオン』は、2009 年は 30 カ国近くが参加を予定しています。 

日本では今年1月、小中高生を対象に第1期生を募集開始。気候変動の実態を取材した映像作品などを基に 10 人の「気候チャンピオン」を選出しました。10 人のチャンピオンのうち 3 人の高校生が 3 月下旬に日本代表としてロンドンに派遣され、世界各国から集まった気候チャンピオンたちとの意見交換を通じ、英国首相官邸で環境大臣への訪問・提案を行ないました。5 月下旬には、神戸市で開催された「こども環境サミット in KOBE」において、活動の集大成となる G8 環境大臣会合への提言を行ないました。 

第 2 期となる今回は、高校生を対象に、学校や地域で独自のグリーン化計画を実行しながら、広く気候変動(地球温暖化)の実態を伝える役割を担う人を募集し、選考を経て 5 名の『気候チャンピオン』を任命していきます。 

あわせて、学生および社会人を対象に、気候変動対策プロジェクトを推進する『気候リーダー』の研修参加希望者も募集いたします。気候変動への画期的な対策案を持ち、地域社会、企業、教育、政府、メディアの各分野において指導する立場を目指す方々の応募を歓迎しています。経済学的見地から気候変動の影響をまとめた報告書『スターンレビュー』を著した経済学者ニコラス・スターン卿もこのプログラムをサポートしています。

-  気候チャンピオン 2009 募集要項  - 

 対象:  日本国内在住の高校生 
 選定人数:  5 名 
 応募条件:  日本国籍を有すること 
 注意事項
  - 国際会議等への参加は英語能力が必須となります。 
  - 応募作品の著作権は、全てブリティッシュ・カウンシルに帰属します。 
  - グループでの応募も可能です。
   ただし、任命式やチャンピオン会議、海外での活動には代表 1 名分のみ交通費・宿泊費・食費が支給されます 。 
   ※その他メンバーは実費で参加可。
 応募締切: 2009 年 1 月 15 日(木)消印有効 
 応募に必要な書類・作品等: 
<1. グリーン化計画提案用紙 >
氏名/住所/電話番号/E メールアドレス(携帯メールは不可)/学校/学年を記載
 ● グリーン化計画提案書の作成 
  ◇ 学校や地域をグリーン化するための実現可能な計画を立てる。 
  (例:二酸化炭素排出量削減、3R 実施、出前授業など環境教育、地域特有の環境対策、コミュニケーション活動やキャンペーンなど) 
  ◇ 提案用紙に計画をまとめる。 
   どのくらい多くの人々にどの程度影響を与えるか、1~2 年で実現できるか、継続性はあるかなどを回答のなかに含むと良い。

 あわせて、以下の質問に対する回答を別紙にお書きください。
 a. あなたのグリーン化計画を 100 文字以内で説明してください。
 b. 以下の項目に答えながらあなたのグリーン化計画をさらに詳しく、1000 文字以内で説明してください。 
   i.  このグリーン化計画を通してどういった問題や課題の解決に貢献したいですか?
   ii. このグリーン化計画を実現させるために、最初にしなければならないことは何ですか? 
   iii. このグリーン化計画の結果評価について、成功や成果はどのようにはかりますか?

<2. 動画プレゼンテーション(DVD に録画)> 
盤面に氏名、住所、電話番号、E メールアドレス(携帯メールは不可)、学校、学年、を記載。 
 ● 動画プレゼンテーションの作成 
  ◇ 動画でグリーン化計画を説明、独自に取り組んできる気候変動対策や身近に感じる気候変動の実態をレポートする。 
  ◇ 制限時間:3 分以内(自己紹介を含む) 
  ◇ 撮影した動画を DVD に録画する。 

■ 宛先
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂 1-2  ブリティッシュ・カウンシル「気候チャンピオン係」 
(申請書類、応募作品は原則的に返却いたしません。) 
■ 審査基準:実現可能で、人の興味を引くグリーン化計画であること。  
■ 審査委員: 
環境専門家、ブリティッシュ・カウンシル、JEARN(グローバルプロジェクト推進機構)、昨年度気候チャンピオンからなる審査委員会が応募内容を検討し、5 名を選出。
■ 発表: 1 月 30 日(金)に応募者全員に結果をメールでご連絡させていただきます。 

気候チャンピオン2009 年間スケジュール 

2009年2月14日/15日 気候チャンピオン任命式/気候チャンピオン研修 5 名全員招待
2009年2月22 日~28日 国際気候チャンピオン会議 英国・エジンバラ 2 名派遣
2009年4月中旬 気候チャンピオン会議 5 名全員招待 
2009年6月/7月 国際気候チャンピオン会議 イタリア(G8 首脳会議開催地)1 名派遣
2009年9月中旬 気候チャンピオン会議 5 名全員招待 
2009年12月 環境ユース活動 デンマーク(COP15 開催地)1 名派遣
2010年1月 環境ユース活動 スイス(ダボス会議開催地)1 名派遣

*上記スケジュールは変更の可能性があります。グリーン化計画の進展状況やコラボレーション活動を踏まえ、必要に応じて国内会議や研修の開催、他国の気候チャンピオン活動への招待参加も予定しています。

―気候リーダー2009 3 月研修参加者募集―

日本は今、CO2 排出量を現在値の 60%~80%に削減することで、2050 年までに低炭素社会の実現を目指しています。あなたが目標とする未来の環境に向けて、実際に今年起こせる行動として、プロジェクトの企画案をお待ちしております。 

■ 対象: 20 代、30 代の学生および社会人 
■ 当選人数:  10 名 
■ 応募条件: 
  - 日本国籍を有すること 
  - 英語能力必須 
  - 研修後、独自の企画案を実行に移すこと(資金援助の可能性あり) 
■ 応募締切: 2009 年 1 月 15 日(木)消印有効 
■ 応募方法: 
以下の項目に日本語で答え、履歴書を添付して郵送かメールにて提出してください。 
1.  企画運営に関する経験について、最も有力な事例を3つ挙げ説明してください。
2.  以下の各項目について、できるだけ簡潔にお答えください。
a.  あなたにとって気候変動は何を意味しますか?ご自身の意見として、この課題に必要なアクションは何だと思いますか?
b.  過去に気候変動関連の活動に参加したことはありますか?あればその内容を記載してください。
c.  気候変動対策として行っている日常的な活動はありますか?あれその内容を記載してください。また、家族や友人、同僚にも影響を及ぼしている活動があれば記載してください。
d.  今までにリーダーとしてのスキルを活用した例を記載してください。(気候変動関係意外でもよい)
e.  気候変動関係以外で取り組んでいる活動はありますか?あればその内容を記載してください。また、活動が気候変動対策に繋がる点があれば記載してください。
f.  この研修に参加したい理由を記載してください。
g.  研修後に、個人やグループ、コミュニティーで取り組みたいプロジェクトの企画案を記載してください。
■ 宛先
〒162-0825 東京都新宿区神楽坂 1-2 ブリティッシュ・カウンシル「気候リーダー係」 
または、science@britishcouncil.or.jpへメール。 (申請書類、履歴書は原則的に返却いたしません。) 
■ 審査基準:明確な企画案があり、実現に向けた必要な経験と熱意があること。  
■ 審査委員:環境専門家、企業 CSR 専門家、ブリティッシュ・カウンシルからなる審査委員会が応募内容を検討し、10名を選出。
■  発表:1月30 日(金)に応募者全員に結果をメールでご連絡させていただきます。 

気候リーダー2009 3 月研修参加者スケジュール 

2009 年 3 月 
11 日(水)
 都内のホテルに集合 ウェルカムパーティー 
12 日(木)~16 日(月)
 湘南国際村で研修 
 <研修内容> 
 リーダーシップ、企画案(ビジョン)作成、パートナーシップ、交渉、プロジェクトマネジメントなどの能力向上。
17日(火)
 都内ホテルにて解散

 ご参考資料

<気候チャンピオン第 1 期生の活動>
2008 年 1 月~3 月:
全国の小中高生からの応募者 106 名のなかから、気候変動の実態を表した映像作品を募集し、面接などを通して 11 歳~18 歳の『気候チャンピオン』を選出。3 月 16 日に記者発表会を開催。 
2008 年 3 月下旬: 
英国ロンドンを訪問。国際気候チャンピオン同士で意見交換を深めた後、英国首相官邸を訪れヒラリー・ベン環境大臣と会談。気候変動に対する英国政府のさらなる取り組みを求めた。 
2008 年 5 月: 
G8 環境大臣会合関連事業である「子ども環境サミット in KOBE 2008」(5/21~24)に合わせて来日。G8環境大臣会合(5/21~24)に対して提言を行ない、未来に向けたメッセージを発信。 

<国際気候チャンピオンたちによる提言(神戸チャレンジ)>
気候変動対策に取り組むために、私たちは、その難しさを認め、責任を受け止め、一貫性を持って対応しなければなりません。 
• すべての教育制度に気候変動を取り入れ、実用的な解決策を全社会に提示してください。 
• 厳しい国際的排出権取引制度を導入して、排出を制限してください。 
• 気候変動の避けられない影響によって受ける最悪の打撃のために、技術と資金を提供してください。

2008 年 5 月以降も、それぞれの『気候チャンピオン』たちは、それぞれの地域等で気候変動への対応のために活動しています。