未来を創りだすルネサンス・アントレプレナーシップ:日英における人口構造の変化と、あるべき社会の姿とは

未来を創りだすルネサンス・アントレプレナーシップ:日英における人口構造の変化と、あるべき社会の姿とはーUCLワークショップ

世代間に調和をもたらすアントレプレナーシップとは?

チャレンジ

人口構造の変化は世界中の国々に影響を及ぼしており、人々に好機となる場合もあれば、困難な経済的課題をもたらす場合もある。

これらの状況において、ルネサンス・アントレプレナーシップという視点から、異なる文化や学術分野からのアイディアを融合し、これまでにないクリエイティブな方法で社会的課題に対する解決策を見出すことが不可欠である。これは、人文学と科学、文化と歴史、思想と技術など、様々な知識のチャネルを組み合わせる革新的な方法を見つけることにより、現代の課題を解決する方法を創出するプロセスである。

目的

“人口構造の変化がもたらす可能性を最大限活かすソーシャル・エンタープライズを構想する”

このプロジェクトは RENKEI メンバー大学の学生を対象に実施され、人口構造の変化と、その結果によりもたらされる世代間における公平性といった点について、ソーシャル・エンタープライズという方法を通してどのように解決できるのかをグループワークを通して考え、新たなアイディアや考え方を生み出すマインドを育成することを目的としている。

プログラムの概要

このワーキング・グループはUCLと大阪大学の共催で展開され、最初のワークショップは2015年8月1日~14日にロンドンのUCLで開催された。

2週間のワークショップでは、最初の週にグループワークを通して創造的なアイディアを発展させ、次の週に、そのアイディアを実際のソーシャル・エンタープライズの形へと展開させた。

思考、アントレプレナーシップ、創造性、プロジェクト構築・計画・開発などをテーマとして、グループワークなどの双方向的なアクティビティを実践した。また、年齢に対する新しい捉え方を生み出すため、ロールプレイを行い、異なる話し方がどのような効果を与えるのか、相手の意見に賛成したり、反論したり、ときにはいったん共感してから反論する方法、そして高齢者の特徴をふまえたうえで、どのように異なった対応が必要となるのか、などを体験した。年齢グループに応じた適切な行動を理解することで、コミュニケーションがいかに変わりうるか、が示された。

これら包括的なテーマのもと、当ワークショップは創造性、意識の開放、チームワークに付随する広範な課題に対処するためのさまざまな活動から構成され、また適宜多様な「刺激」を与えることでワークショップのテーマに沿った新しい考えが誘発されるようにデザインされた。これらは単に参加者に情報を与えるだけではなく、多くの参加者が大学で慣れ親しんできた型にはまった学習経験から抜け出させることを目指した。各スピーカーは簡潔かつ挑発的であることが奨励され、回答を与えるよりも問いを投げかけるよう努めた。与えられた刺激の分野は、人口構造の変化により生み出される世代間の公平性などへの影響、ルネサンスのいまむかし、アントレプレナーシップ、学際的な世界における教育、ビッグデータなど多岐にわたり、プログラム中に参加者の思考をかき立て、チームワークや創造的な活動を通じて新しいものの見方を実践する機会を提供した。

また、参加者はソーシャル・エンタープライズでもある運送会社を訪問し、ビジネス界と地域社会双方でのプレーヤーとしての活動をどう両立させたか、異なるニーズの間にどのような摩擦が生じたか、そしてかれらがどのようにそれらの摩擦に対応したか、について学んだ。

二週目の午後は参加者自らのソーシャル・エンタープライズのアイディアを発展させるための時間に充てられ、それらアイディアはプログラム10日目の中間発表にて紹介されたのち修正され、11日目に最終プレゼンテーションを実施した。

参加者は異なる大きさのグループで、さまざまな相手と多様な課題の解決、成果や目標に向け協働することの課題と利点を身をもって体験した。この体験を通して参加者は、人口構造の変化により生じる特定の課題の解決に向け、どのようなソーシャル・エンタープライズを構築するかを決定した。

プログラムの成果

最終的に、以下3つのチームがそれぞれのソーシャル・エンタープライズのアイディアを発表した。

  • Vampere – エネルギーのコストを削減する機器のアイディア
  • Renaissance Homes – 空き家を活用し高齢者と若者のための最適な居住施設を創り出す、革新的な住宅計画
  • 7Es – 社会をよりよくするための知識共有、シェアリングエコノミーの創出、成果共有を目的としたソーシャル・ネットワーキング・プラットフォーム

各チームは、ワークショップ終了後も一年間にわたり定期的なスカイプミーティングなどのコミュニケーションを続け、2016年8月に日本の大阪で実施された次回のワークショップに向け、コラボレーションとアイディアの追求を継続した。

リード大学

  • ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)
  • 大阪大学

問合せ先

renkei@britishcouncil.or.jp