オンライン指導をする際には、大きく3つの視点が必要です。1つは指導の質です。これは教室で行う対面授業と同様、最も重視されることで、もちろんオンラインになっても変わりません、2つ目は、オンラインならではの環境で、効果的に指導を行うための技術。そして3つ目にICTの活用スキルがあげられます。
- 質の高い指導
教師がわかりやすい説明や指示をすることや、明確なモデルを示すこと、理解度を確認して適時にフィードバックを与えることなどは、どの教科においてもとても重要です。英語の場合、スピーキングやリーディングなどそれぞれの分野で、第二言語習得に基づく定評のある指導テクニックが多くあります。そして、その指導テクニックと紐づいた知識を踏まえて、生徒たちの英語力向上を導くような学びをデザインし、支援できる力が必要です。生徒が主体的に学習活動を行っていけるよう、日頃から自己調整力やメタ認知を育てることも大切です。
- オンラインでの指導ノウハウ
オンラインの特徴を踏まえ、学習目標が達成できるように、学習活動や活用ツールを選択・構成、そして実行できる力です。同期型(ライブ配信)や非同期型(オンデマンド)の特徴を理解し、学習者のモチベーションを維持しながら支援します。対面指導でしている、スピーキングのやり取りの活動を小グループで実施する、協働型のライティング・タスクをする、生徒の学習成果を共有したり回収するなどは、ツールや機能を使えばオンラインでも可能です。何より、授業外活動とのバランスをうまくとって、必要に応じて対面授業と連動させたりして、目標と学習活動、そして学習成果が一致するようにしましょう。どんな指導をするかによって使うテクノロジーが決まります。対象に応じて、家庭学習の環境づくり、保護者ができる支援、学習者の自律性などにも配慮があると効果が高まります。
- ICTの活用法
デジタル機器を導入するにあたっての環境整備に始まり、通信回線やセキュリティなどを整えます。多岐に渡るプラットフォームやプログラムの特徴を理解し、基本的な操作を身につけることも必要です。例えば、文字入力、スライドの作成や操作、音声の録音、映像の録画や編集、マイクやスピーカーの使い方、チャット機能の使い方などがあげられます。