LGBTQIA+をテーマにした短編映画を無料公開
2023年3月15日から26日まで、LGBTQIA+をテーマにした世界最大級のオンライン映画祭『BFIフレア・ロンドンLGBTQIA+映画祭』が開催されます。
ブリティッシュ・カウンシルは同映画祭とパートナーシップを組み、出品された短編映画から5作品を、映画祭の期間中にオンラインで無料公開します。今年で9回目となるこのプログラムは2015年から毎年実施されており、世界中の人々に視聴いただいています。ホモセクシュアリティが未だに刑罰の対象となる地域を含む200以上の国や地域で、これまでに2,000万人以上の人々が鑑賞しました。
世界100カ国以上で活動するブリティッシュ・カウンシル。私たちはそのネットワークを通して、広く世界中の人に鑑賞を呼びかけ、とりわけ自由と平等な権利が制限されている地域のLGBTQIA+コミュニティとの団結を表明する機会を提供したいと考えます。オンライン映画祭の「Love is a human right (誰にでも人を愛する権利がある)」というメッセージを意識し、ぜひ、ハッシュタグ「#FiveFilmsForFreedom」をつけてSNSで作品をシェアしてください。
2023年の#FiveFilmsforFreedom
今年ご紹介する5つの作品は、キプロス・英国、ガイアナ、ナイジェリア、北アイルランド、韓国の作家によるものです。以下のページからご視聴いただけます。
http://www.britishcouncil.org/five-films
動画公開期間:2023年3月15日~26日
日本語字幕入りで鑑賞するには、字幕を「オン」にして「日本語」字幕を選んでご覧ください。(「Buffer Zone」については日本語字幕なしです)
Buffer Zone (キプロス・英国 / 監督:Stavvas Stavrou / 16分 / 2022年)
ギリシャ系地域とトルコ系地域に分断されたキプロス。緩衝地帯を挟んだ敵陣で警備にあたる、二人の若いゲイのキプロス兵士が恋に落ち、音楽を通して抑圧された環境から逃れられることに気づく。
監督について
キプロス出身、ロンドンのウェストミンスター大学で映画を学ぶ。サンダンス・ラボの卒業生であり、広告、ミュージックビデオ、ショートフィルムの分野でディレクターとして活躍中。
Eating Papaw on the Seashore (ガイアナ / 監督:Rae Wiltshire and Nickose Layne / 18分 / 2022年)
ガイアナの若いクィアの若者、アッシムとハサニが、ホモフォビア(同性愛嫌悪)の社会の中で自分たちの気持ちをどう扱っていくのかを描く。この作品は英連邦基金のワークショップCommonwealth Shorts, Caribbean Voicesを通じて制作された。
監督について
Raeはガイアナ大学で文学と言語学を専攻。劇作家として2015年にはガイアナ国立演劇祭で最優秀新ガイアナ演劇賞を受賞、最近では『Don't Ask Me Why』という作品で2022年のガイアナ演劇文学賞を受賞した。Nickoseは劇作家、詩人、俳優であり、西インド諸島大学トリニダード・トバゴ校でシアターアーツを学ぶ。
All I Know (ナイジェリア / 監督:Obinna Robert Onyeri / 16分 / 2022年)
夕食を共にした後、ゆきずりの関係を求めに出かけた友人と別れ、帰宅した主人公。人生の行方を左右する秘密が暴かれる危険を冒しながら、連絡のとれない友人を探す男性の物語。
監督について
ナイジェリアのラゴス生まれ、ロサンゼルスを拠点に活動する映画監督。カリフォルニア大学ロサンゼルス校で映画を学び、ハリウッド外国人記者協会監督賞、ジョージ・バーンズ&グレイシー・アレン奨学金を受賞した。
Just Johnny (北アイルランド / 監督:Terry Loane / 19分 / 2021年)
マリアとダーモットの平穏な家庭生活は、息子のジョニーが教会の初聖体拝領式にドレスを着たいと言い出したことで急展開を迎える。ジョニーのために最善を尽くそうとする両親だが、意見の違いから、幸せな家庭に亀裂が入る。本作品はBFI NetworkとNorthern Ireland Screenの支援を受けて制作された。
監督について
北アイルランド、ベルファスト生まれ、アルスター大学で写真を専攻。1996年にオスカーにノミネートされた短編『Dance Lexie Dance』で映画の制作を始め、1998年には初の短編コメディ『CLUCK』の脚本・監督を務める。監督としての最新作、ピアース・ブロスナンとジョン・エイモス主演の『The Last Rifleman』が今年公開される予定。
Butch Up! (韓国 / 監督:Yu-Jin Lee / 12分 / 2022年)
「自分を哀れむのはやめな」。 別れた恋人にかけられた最後の言葉を聞いたあと、インディーズバンドのリードボーカル、ミヘは、バンドの人気曲「Oppa’s Girl(彼の彼女)」を歌う気になれなかったが・・・。
監督について
韓国芸術総合学校にて映画監督を専攻。初の短編映画『A Good Mother』は、複数の海外のLGBTQIA+映画祭の招待作品となった。LGBTQIA+をテーマに様々なジャンルのプロジェクトに取り組んでいる。「Butch Up!」は3作目の短編映画である。