2012年 02月 02日 (木曜日)

[共同発表資料]
ブリティッシュ・カウンシル
国際交流基金

これからの文化セクターにおけるリーダーシップとは
―『Cultural Leadership Meeting』―
国内3都市でイベントを同時開催

英国の公的な国際文化交流機関であるブリティッシュ・カウンシル(所在地:東京都新宿区、駐日代表:ジェフ・ストリーター)と国際交流基金(ジャパンファウンデーション)(所在地:東京都新宿区、理事長:安藤裕康)は、これからの文化セクターにおけるリーダーシップのあり方を考える「Cultural Leadership Meeting(カルチャー・リーダーシップ・ミーティング)」を2012年2月15日(水)に東京、仙台、京都の3都市をインターネットで繋いで同時開催します。

21 世紀に入り、世界では人々の価値観や社会構造などが転換期を迎え、リーダーが持つべき資質や、社会における文化の役割も変貌しつつあります。日本では、昨年3 月11 日の東日本大地震を契機に、文化や芸術を用いた新しいコミュニケーションや社会形成のあり方を提案をする動きが、都心だけではなく各地で活発に展開されるようになりました。
英国においても近年、アートやクリエイティブ産業の幅広い分野で、社会全体の発展に寄与するような活動を展開する組織や個人への注目が高まっています。政策レベルでも変革の時代に即した文化セクターのリーダーを育成しようという声が高まり、2005 年頃から政府や民間主導の下、「カルチャー・リーダーシップ」という名を冠した人材育成プログラムが数多く提供されるようになってきています。
今回のミーティングでは、こうした英国の事例をご紹介しながら、次世代のリーダー育成を視野に、日本におけるカルチャー・リーダーシップのあり方や、持続可能な活動方法、社会の発展を牽引する創造力の役割について、多様なフィールドで活躍する方々を交えて幅広く議論します。
当日の3会場では一般の方の参加も募集するほか、ライブ中継も予定しています。  

開催概要

  • イベント名称:Cultural Leadership Meeting
  • 開催日:2012年2月15日(水) 17:00~21:00
  • 会場:
    <東京> SHIBAURA HOUSE(東京都港区芝浦3-15-4 5F)
    <仙台> TRUNK(宮城県仙台市若林区卸町2-15-2 5F)
    <京都> HOTEL ANTEROOM(京都府京都市南区東九条明田町7番)
  • 主催:ブリティッシュ・カウンシル、国際交流基金
  • 協力:アサヒビール株式会社
  • 参加費:無料 ※要事前予約 ※日英同時通訳付
  • 特設サイト:[2013年9月3日追記:サイト公開は終了しました] ※インターネット中継は本サイトからリンクされます。
  • 申込方法:参加開催地、名前、所属、役職を日本語と英語で明記のうえ、メール(UK-Event@britishcouncil.or.jp)にて申込み。 先着順。

プログラム

※第1部は東京の模様を仙台、京都にてパブリックビューイング、第2部は各会場にてパネルディスカッションとなります。

<東京会場>
16:30〜 開場
17:00〜 17:10 主催者挨拶

第1部 「カルチャー・リーダーシップとは?」(仙台・京都セッションと共有)
17:10〜 17:35 基調講演1  スー・ホイル(英国クロア・リーダーシップ・プログラム ディレクター)
17:35〜 18:00 基調講演2  ジョン・ニュービギン(英国クリエイティブ・イングランド チェア)
18:00〜 18:30 日本側パネリストからのフィードバック
18:30〜 19:00 休憩

第2部 「次代を牽引するカルチャー・リーダーシップを考える」
19:00〜 20:30 パネルディスカッション
スピーカー:
スー・ホイル
ジョン・ニュービギン
アレックス・フリートウッド(英国ハイド・アンド・シーク ファウンダー&ディレクター)
NOSIGNER(OLIVE PROJECT代表/ NOSIGNER DESIGN OFFICE)
齋藤清一(株式会社ライゾマティクス代表取締役/アーティスト)
スプツ二子!(アーティスト)
内沼晋太郎(numabooks代表/ブック・コーディネイター/クリエイティブ・ディレクター)
山出淳也(BEPPU PROJECT 代表理事/アーティスト) 
ファシリテーター:南條史生(森美術館館長)
20:30〜21:00クロストーク(仙台・京都セッションと共有)

21:00〜22:30懇親会

<仙台会場>
第2部  「次代を牽引するカルチャー・リーダーシップを考える」 (仙台編)
パネルディスカッション
スピーカー:
宮本武典 (東北芸術工科大学美術館大学センター主任学芸員)
小川直人(せんだいメディアテーク学芸員 / logue / アーツエイド東北)
高田彩(ビルド・フルーガス代表)
高平大輔(WOW / tomorrow at daybreak)
ファシリテーター:原田優輝 (Public image / RIM)

 <京都会場>
第2部  「次代を牽引するカルチャー・リーダーシップを考える」 (京都編) パネルディスカッション 
スピーカー:(調整中)
ファシリテーター:松倉すばる (Ovaqe / RIM)

英国スピーカープロフィール

スー・ホイル
クロア・リーダーシップ・プログラム ディレクター
英国クロア・リーダーシップ・プログラムのディレクターで、ブリティッシュ・カウンシル理事、ロンドン大学キングス・カレッジにてクリエイティブ・文化産業に関する客員研究員も務める。これまでに英国アーツ・カウンシル・イングランドのダンス部門ディレクターおよび事務局次長、ブリティッシュ・カウンシル・フランスでのアーツ部長、現代ダンスの拠点として知られるプレイスのエグゼクティブ・ディレクター、ダンスカンパニーDV8やロンドン・フィルハーモニック・オーケストラの理事などを歴任。2003年にクロア・リーダーシップ・プログラムが設立されると副ディレクターとして着任し、2008年にディレクターに就任。コンサルタント兼ファシリテーターとして、英国はもとより海外の機関とも数多く協働し、近年では香港芸術発展局等とプロジェクトを展開している。フランスと英国の文化支援について比較研究した著書(共著)がある。
http://www.cloreleadership.org/

ジョン・ニュービギン
クリエイティブ・イングランド チェア
フリーランス・ジャーナリストおよび文化セクターにおける戦略的コンサルタントとして活躍。英国クリエイティブ・イングランドのチェアを務める。カルチュラル・アントレプレナーで作家でもあり、文化に特化したウェブパブリッシャーとして知られるCulture24のチェアも兼任。トニー・ブレア政権下で文化大臣を務めたクリス・スミスのスペシャル・アドバイザーとして活躍し、クリエイティブ産業振興のための英国政府の政策に大きく寄与した。英国のテレビ局Channel 4や、映画制作会社エニグマ・プロダクションなどでも重責を歴任。英国労働党の党首を務めたニール・キノック議員の政策アドバイザーとしても活躍した。現在国内外の大学で教鞭をとっている。
http://www.creativeengland.co.uk/

アレックス・フリートウッド
ハイド&シーク ファウンダー / ディレクター
ブリティシュ・カウンシルが主催するヤング・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー受賞者。2007年にハイド&シークを創設、これまでの全プロジェクトを統括。ハイド&シークはソーシャル・ゲームなどの手法を用い、「遊び(Play)」の体験を生み出す集団。2007年、英国で初めて公共の場を舞台に観客参加型のゲームを紹介するハイド・アンド・シーク・フェスティバルを旗揚げ(現在では「ハイド&シーク・ウィークエンダー」と呼ばれ、毎夏ロンドンのサウス・バンクにて開催)。アーティストやゲーム・デザイナー、参加者が集い新しいアイディアを共有し、ゲームを体験できるようなソーシャル・ハブ・イベント「サンドピット」も定期的に実施しており、テートやサウス・バンク・センター、ナショナル・シアターなど英国を代表する美術館や劇場が、こぞって彼らのイベントを誘致。第一線のデザイナーやアーティスト、メディアや様々な企業とのコラボレーションも数多く手がけ、その画期的な取組みはアート界のみならず幅広く注目を集めている。
(リンク先サイトが利用できなくなったため、リンクを削除しました。)

英国のカルチャー・リーダーシッププログラムの動向について

産業構造や人々の価値観、社会のあり方などが転換期を迎えている現代、英国では、文化芸術やクリエイティビティの重要性が高まり、その社会的・経済的なインパクトにも注目が集まっている。同時に、英国の芸術機関では、従来の芸術愛好家以外の新しい観客層と向き合い、どのように裾野を広げていくか、近年、組織の命題として掲げられるようになってきた。産業としての英国の文化セクターの規模は、GDPの5%以上、1990年代後半から10年間で2倍に成長した。このような良好なポジションを維持するため、将来を担う人材に投資することが求められている。一方、芸術機関は政府からの助成金に依存した従来の経営体質から脱却し、企業とのパートナーシップ等を通じて、より持続可能なビジネスモデルへの転換が求められている。指導者となるべき人材を育てるために資金や時間などの経営資源を今から投入できるかどうかが、将来の芸術機関の持続可能性を左右する。芸術分野、地域、国、人種など多様なバックグランドを持つ人材を育成することで、経営格差の拡大を抑制し、文化セクター全体が持続可能な状態を維持することが求められている。このような状況を受け、変革の時代に即した文化セクターのリーダーを育成し、セクター全体の更なる活性化を目指すべく、2004年頃から英国政府、そして民間レベルで「カルチャー・リーダーシップ」をテーマとした人材育成プログラムが数多く提供されてきた。政府主導だけでなく、民間主導のプログラムも重要な役割を果たしている。

アーツカウンシル:カルチャー・リーダーシップ・プログラム
2006年から2011年にかけて、アーツカウンシルは文化セクターを横断したリーダーシップ養成プログラムとして「カルチャー・リーダーシップ・プログラム」を展開した。このプログラムではCurrent leaders(現在のリーダー)、Future and emerging leaders(将来の・新進のリーダー)、Boards and trusteesas cultural leaders(文化的リーダーである理事・役員)という3つのキャリアタイプが設定され、音楽、舞台芸術、美術など従来の文化芸術分野に加え、工芸、図書館、美術館、ギャラリー、アーカイブから、広告やデザインといった創造産業まで、幅広い分野を対象としている。長期の業務研修、短期の集中講義、ネットワークづくり、プロジェクトの実践などの様々な活動、広範囲かつ多様な研修テーマ(例えば社会の多様性に対する理解、組織管理、国際交流など)、参加者が必要とする優先順位に基づいた課題設定や研修成果を評価する仕組みが提示されている。本プログラムは2011年に終了しているが、現在もウェブサイトで膨大な量のリソースがアップされている。
(当初ご案内したウェブサイトでの公開は終了しました。プログラムについてはアーツカウンシルのサイトもご参照ください。)

クロア・ダフィールド・ファウンデーション:クロア・リーダーシップ・プログラム
「クロア・リーダーシップ・プログラム」は、英国で最も著名な民間のフィランソロピー団体の一つであるクロア・ダフィールド・ファウンデーションが、アーツカウンシルに先駆けて2002年から文化セクターのリーダーシップ研修を開始したものである。プログラムはFellowships(フェローシップ、奨学生)、Short Course(短期コース、2週間のレジデンス)、Board Development(芸術機関の理事、経営責任者、ディレクター等の研修)を対象にしており、Short Courseは前述のアーツカウンシルによる「カルチャー・リーダーシップ・プログラム」と官民連携で実施していることも大きな特徴である。フェローシップ・プログラムでは、毎年約20名が選出され、各参加者のニーズをもとに、リーダーシップ研修や、アート機関での就業経験、メンタリングの機会など、個別にプログラムが組み立てられる。期間は通常7ヶ月間で、プログラムを通じて、英国文化セクターにおいて影響力のあるアート組織や公的機関の長と接する機会や、文化セクターにおける幅広い人脈を得ることが出来るため、高く評価されている。これまでに英国をはじめ、カナダ、中国、エジプト、ハンガリー、香港、インドなどからの参加者を含む、約200名がフェローシップを授与された。金額は雇用状況に応じて、一人あたり7,500~15,000ポンド。フェローシップ終了後のキャリアは、元の職場で培ったネットワークやスキルを生かす場合や、他組織で指導者的なポジションを担ったり、また新たにNPOを立ち上げるなど様々であるが、それぞれの立場において文化の必要性を訴求し文化セクター全体の底上げに寄与しているという。年次集会など、フェロー同士の交流やコラボレーションも活発に行われている。
http://www.cloreleadership.org/

ブリティッシュ・カウンシル:カルチャー・リーダーシップ・インターナショナル
ブリティッシュ・カウンシルでは、国境を越えてリーダーシップの育成や国際的なネットワークの機会を創出する「カルチャー・リーダーシップ・インターナショナル」を展開している。プログラムの特長は、英国のみならず、ベルギー、カナダ、シリア、サウジ・アラビアなど様々な国の次世代のリーダーが参加していることである。2011年には、以下2つのプログラムを実施。フランス、ドイツ、イタリアなどのEU諸国に加え、アフガニスタン、エジプト、レバノン、パレスチナなどの中東諸国からの応募も可能となっている。
(1)イスタンブールでの4日間のリーダーシップ研修・ワークショップ、
(2)プロフェッショナルな研修計画の実施に対して3,000ポンドの助成金の提供。
(リンク先サイトが利用できなくなったため、リンクを削除しました。)

国際交流基金について
国際交流基金は、1972年に設立された日本の公的な国際文化交流機関です。海外21カ国に22箇所の拠点を持ち、文化芸術交流、海外における日本語教育および日本研究・知的交流の3つを主要分野として、日本と海外の文化交流事業を実施し ています。 
ウェブサイト:www.jpf.go.jp

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(2015年8月18日追記)
アーツカウンシル:カルチャー・リーダーシップ・プログラムのURLが発表時より変更となりましたので修正しました。